News

PRESS RELEASE

2020.09.15

妊娠中・出産後の疾病予防へ
肥満妊産婦への共同研究を開始いたしました

妊娠中・出産後の疾病予防へ 
肥満妊産婦への共同研究を開始 
AI健康アドバイスアプリを利用して妊娠前後の体重変化を調査、全国4カ所で実施

国立成育医療研究センター(所在地:東京都世田谷区、理事長:五十嵐 隆)と株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡辺 敏成)は、AI健康アドバイスアプリ「カロママ プラス」(以下 当アプリ)を用いた肥満妊産婦への共同研究を、2020年9月に開始いたしました。

本取り組みは、国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター母性内科 診療部長・荒田 尚子らのグループと行ってきた、「IoTを活用した肥満妊産婦の重症化予防のための行動変容に関する研究(※1)」の一環で、妊娠・産後肥満女性の妊娠中と将来の疾病の重症化予防を目的に、東京・大阪・群馬・愛媛の4施設(※2)で行われます。

※1 令和元年度 日本医療研究開発機構委託研究開発費、先進的医療機器・システム等技術開発事業、健康・医療情報活用技術開発課題「IoTを活用した肥満妊産婦の重症化予防のための行動変容に関する研究」(研究開発代表者:荒田尚子)
※2 国立成育医療研究センター(東京)、大阪母子医療センター(大阪)、産科婦人科舘出張佐藤病院(群馬)、
愛媛県立中央病院(愛媛)

 

本試験のポイント

  • 妊娠・産後肥満女性の妊娠中と将来の疾病の重症化を予防する目的とします。
  • IoTデバイス(体重体組成計、活動量睡眠計)や当アプリ等で取得した日常生活の健康データ(栄養、気分など)を参考情報とし、当アプリによる自動アドバイス機能やコラムによる一般妊産婦への情報提供とともに、肥満妊産婦に対する漫画コラムによるアドバイスを行います。
  • 妊娠中から産後1年の肥満女性への効果を検証します。

▼アドバイスのイメージ

栄養素チャート(イメージ)

コラムイメージ(絵:やぶうちゅう)

研究概要

本研究は、妊娠・産後肥満女性の妊娠中と将来の疾病の重症化を予防することを目的に実施します。当アプリを利用する肥満妊産婦に対し、食事・睡眠への自動アドバイスや適切なタイミングでのコラムによる情報提供を行います。東京・大阪・群馬・愛媛の4施設で行い、妊娠前後の体重変化率により効果を検証します。

 

①目的
当アプリを妊娠中から産後1年間利用することで、妊娠前からの体重減少率が大きくなるかどうかを調べる。

②評価項目
妊娠前から産後6か月、1年、2年後の体重減少率(%)。

③対象
妊娠30週未満かつ妊娠前のBMIが25以上の妊婦。人数は270名を予定。

④研究期間               :2020年9月9日~2024年3月31日
研究対象者登録期間 :2020年8月1日~2021年1月31日
アプリ使用期間   :産後1年間
観察期間      :産後2年間

⑤研究施設
国立成育医療研究センター(東京)、大阪母子医療センター(大阪)、産科婦人科舘出張佐藤病院(群馬)、愛媛県立中央病院(愛媛)

⑥方法
インターネットに接続・連携した体重体組成計、活動量睡眠計や当アプリ等で記録した食事内容に基づいた自動アドバイス、及び個人の状況を考慮した肥満等に関連するコラムの提供を実施。

⑦使用アプリ
カロママ プラス

カロママ プラス」について

企業・健保・自治体などの健康経営、スポーツクラブ会員の健康管理など、みなさまの健康づくりをサポートするAI健康アドバイスアプリです。毎日の食事や運動・睡眠などのライフログが簡単に記録できると同時に、ダイエットのみならず、健康維持、メタボ対策、低栄養対策、ロコモ・認知症予防、重症化予防を目的に、AIが食事・運動の面から具体的で実践的なアドバイスを提供します。健康診断データとも連携可能です。ランキング機能やポイントインセンティブといった継続のための仕組みも充実しています。2017年よりサービスを開始、現在約6,000以上の団体が導入しています。

国立成育医療研究センターの概要

国立成育医療研究センター病院は、日本で最大規模の小児・周産期・産科・母性医療を専門とする病院です(病床数:490床、外来(一日平均)約1000名)。病院と研究所が一体となり、健全な次世代を育成するための医療と研究を推進することを理念としています。胎児にはじまり、新生児、乳児、幼児、学童、思春期、大人へと成長・発達し、次に世代を育む過程を、総合的かつ継続的に診る医療=「成育医療」を行っています。また、病因・病態の解明や克服のための研究を行うとともに、健全な次世代を育むための社会の在り方について提言しています。